生きることにおける理論と実践

日常生活が下手すぎる人間が、いろんなコンテンツを摂取しながら、生きることについて考えては実践し、実践しては考えるブログ。迷いながらも少しずつ進めたらいいね。

今年の総括 2022

レロこと中村香住です。

今年は特に時間が経つのが早く感じられ、ついこの間1月だったような気がしていて、今日が大晦日だなんて信じられないのですが、ひとまず今年の総括記事を書きたいと思います。

 

 

2022年の重要なお仕事振り返り

今年は、なんだかんだかなり仕事量が多かった気がします。

一番印象的だったお仕事は、初めての共編著書である、香月孝史・上岡磨奈・中村香住『アイドルについて葛藤しながら考えてみた――ジェンダー/パーソナリティ/〈推し〉』青弓社)が刊行されたことです。ありがたいことにたくさんの反響もいただいていて、嬉しいばかりです。私は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」を題材にして演者と観客の関係性や相互作用について考察する論考を執筆しました。

田島悠来編『アイドル・スタディーズ』明石書店)にも、「声優とアイドル」というコラムを寄稿しました。こちらはアイドルに関する学術的な論考を集めた初めてのアイドル論集となっており、葛藤本と合わせてアイドルシーンやアイドルファンダムに関する議論を盛り上げるための一助となれば嬉しく思います。

また、NHK夜ドラ「作りたい女と食べたい女」ジェンダーセクシュアリティ考証を担当したのも、たいへん貴重な経験でした。原作も大好きな作品でしたし、何よりも素敵な制作チームに混ぜていただき、ともに議論しながら一つのドラマを作り上げることができたのは素敵なことでした。

学会発表に関しては、第95回日本社会学会大会のシンポジウム「デジタル・ネイティブ世代の環境~つくる・のる・いきる~」にて、「「女が女を推す」という実践――「女ヲタ」の現在」という報告をしたのが一つ大きなお仕事でした。
また、カルチュラル・タイフーン2022でも、"Binarism and Feminism: Gender Ambivalence in Japanese Popular Culture"というパネルの中で、"How the Maids in Japanese Maid Cafes Use SNS: Affective Labor and Passionate Work"という報告を行い、イギリスのメイドカフェを研究しているGeorgia Thomas-Parrさんとコラボレーションできたのもとても嬉しい経験でした。

それからwezzyでは、今年から、ディズニーに関するトークイベントを不定期でホストさせていただきました。具体的には、河野真太郎さんをお迎えして「ディズニーと『多様性』」関根麻里恵さんをお迎えして「ディズニー作品から考える第三波・ポストフェミニズム」についてお話ししました。
こちらのイベントは来年以降も開催予定で、年明けの2023年1月27日(金) 20時からは、荻上チキさんをお迎えして「ディズニープリンスの『男らしさ』」についてトークします。ぜひご参加ください。

アニメコンテンツ関連のお仕事では、「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」のアニメーション監督である古川知宏さんにインタビュー(前編後編)をすることができたのはとても光栄でした。また、Febriにて、「『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』が『ラブライブ!』にもたらしたもの」(前編後編)と題して虹ヶ咲についての文章を発表することができたのも嬉しかったです。

振り返りきれませんが、そのほかにもたくさん寄稿(特に『反トランス差別ZINE』に書評を寄稿できたのは嬉しかった!)やトークイベント出演ができて、充実した一年だったと思います。

 

2022年の重要なコンテンツ振り返り

2022年は(も?)重要なコンテンツが多すぎて振り返りきれないのですが、記録としていくつか書いておこうと思います。

まずは、「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」オーケストラコンサート。
「wi(l)d-screen baroque」で小泉萌香さんが出てきた時の驚きよ! しかもあの歌うのがしぬほど難しい変拍子だらけの曲を生で歌いこなす小泉萌香さん。本当におったまげました。
「再生讃美曲」「私たちはもう舞台の上」によってスタァライト九九組の歌の上手さ・ハモりの素晴らしさを改めて思い知り、相羽あいなさんと富田麻帆さんが隣同士で楽しそうに目を合わせながら歌っている様子を見て勝手に感情が大満足してしまいました。

LAWSON presents 夏川椎菜 2nd Live Tour 2022 MAKEOVER。私は埼玉公演、千葉公演、中野追加公演2Daysに参加しました。
Pre-2ndからさらに進化したパフォーマンスとセットリストで、息つく暇もなく、度肝を抜かれました。特に、序盤の「トオボエ」→「アンチテーゼ」→「ステテクレバー」の流れは、「え、最初からこんなに飛ばすの?」という驚きと、この3曲を続けて歌っても息が切れない夏川さんってすごすぎ…という驚きが。
このライブの中で2曲目&アンコールの最後に披露された「ハレノバテイクオーバー」はなんだかんだ今年、夏川椎菜楽曲で一番たくさん再生した曲になりました。

ディズニーランド・パリおよびディズニーランド・パリ・プライド。
ディズニーランド・パリは大好きな海外パークになったのですが、ディズニーやディズニーランドに詳しくない人に良さを説明するのがなかなか難しいパークだなとも思いました。なんというか、「アナハイムのDisneylandに行くならFantasmic!見なきゃ!」みたいな感じのわかりやすい「目玉」があるわけではなくて、どちらかというと、既存のディズニーランドにあった要素をより洗練させ、細やかにアップデートしている感じ。ファントム・マナーはもちろん最高のアトラクションですが、やはりホーンテッド・マンションという元ネタがあったからこそのバリエーションとしての素晴らしさだし。ビッグサンダー・マウンテンも「ジェットコースター」好きにも楽しめるぐらいコースに工夫があって、同行者と私は「これは世界最高のビッグサンダー・マウンテンだ」ということで意見が一致したのですが、それも元を知らなければわからないし。派手ではない、地道な創意工夫によるアレンジに良さがあるなと思いました。
あとは食べ物が素晴らしく美味しい。Walt Disney Studios Parkのレミーのレストラン(Bistrot Chez Rémy)は本気のフランス料理が食べられますし、Disneyland ParisのPlaza Gardens Restaurantみたいな何気ないキャラクターダイニングのお店でも、出しているハムやチーズが半端なく美味しい。何食べても美味しい。これは本当に魅力的だと思います。
そして、何よりも、ディズニーランド・パリ30周年を記念した"Dream…and Shine Brighter!"というショーが楽しすぎて、一日3回見ました。このショーのテーマ曲である"Ready for the Ride"という楽曲が素晴らしくノリが良く、現地のオタクもみんなダンサーの真似して踊っていて、最終的にはパレードの一番後ろに着いてパレードルートの最後までオタクたち(含む私)で踊り続けていました。あ〜楽しかったな!!!
"Ready for the Ride"は各種サブスクで聴けますので、ぜひ聴いてみてください。

Ready for the Ride

Ready for the Ride

  • Oh, Hush! & ジュエフ・ルイス
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

本当はディズニーランド・パリ・プライドについても振り返りたかったのですが、ディズニーランド・パリだけであまりにも長くなってしまったので、今回は割愛します(パリ来訪のメインの目的だったのに割愛するんかい!)。

 

長くなってきてしまったのでここからはサクッと!
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! ~Love the Life We Live~、そして、ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 <Colorful Dreams! Colorful Smiles!公演>&<Next TOKIMEKI公演>。
虹ヶ咲のオタクなので突っ込んだ感想を述べるとキリがないので、一つだけ(以下、4thライブのあとに書いたツイートを転記し、加筆修正したものです)。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会って、キャスト一人一人が虹ヶ咲の一員でいられていることを本当に尊んでいる、そして楽しんでいる集団だなと思いました。女性ホモソーシャル(※ここでは同性同士の絆や紐帯というフラットな意味で使っています)集団の一つの理想型を見ている感じすらする。その集団としての魅力は、12人(アニメでは13人)になったことでさらに増していると、今年開催されたライブを通じて強く強く感じました。それはつまり、強い絆がありつつも柔軟性も高い集団だということなんだろうなと思っていて、そんな集団の中にいるキャストさんたちのことがある意味とても羨ましい(もちろん時に困難な場面もあるだろうとは思いつつも)。集団として、見ていて幸せを感じます。

 

相良茉優のFUN!FAN!FACTORY 第一回社員総会。
昼の部・夜の部両部参加し、夜の部では社員代表挨拶(祝辞)を担当しました。相良茉優さんが2nd写真集『いざよい』で着用していたアオザイを着て、ステージに上がり、演説台でスピーチをしました。不安でしたが、会場の皆さんに笑ってもらえて、相良さんに合いの手的なコメントももらえて、よかったです。
こんなふうに、諜報員(オタク)になんでもやらせてくれる(立看板と横断幕もオタクの中から選ばれし人が書いてました)さがらFFFの皆さんが大好きです。きっとオタクのことを信頼してくださっているからこそだと思うので、その信頼を裏切らないように行動していきたいなと常に思っています。
もちろん、オタク一人ひとりと、時にびっくりするような(近い)距離感で、真摯に向き合ってくださる相良茉優さんのことも大好きです。

 

2022年の月ごとの活動振り返り

2022年の各月ごとの活動(仕事も趣味もその他も全部一緒くたに)の振り返りは、Twitterのほうに投稿しましたので、そのツイートをここに貼っておきます。

 

感謝と2023年に向けて

そんなわけで、皆様、今年も本当にありがとうございました。

今年は特に人に恵まれた年だったなあと感じています。
いくつかとても嬉しい新しい出会いがあったし、すでに友人や知人だった人たちとさらに仲を深めることもできて、「重要な他者」たちとも継続的な関わり合いをすることができて(特に4月の保護者会ことカンナディナーは最高でしたね…)、すごく嬉しかったです。
私はやっぱり、人と関わり、話すために生きてるんだなあと改めて思いました。私に関わってくださっているすべての皆様、いつも本当にありがとうございます。

仕事面は、とても充実していたものの、やはり時々無理をして身体が動かなくなったり、締切を過ぎてしまったり(本当にすみません…)することもあったので、2023年はさらに持続可能な仕事の方法を模索していきたいなと思います。まず第一に、仕事量をコントロールすることかなと思いますが…。

というか、2023年はついに博士論文を書き上げて提出しなければならない年なので、とにかくできる限り博士論文執筆に集中できればと思っています(とはいえ、どうしても受けたい仕事に関してはいくつかは受けられますので、お仕事ご依頼はご遠慮なく!スケジュール等はご相談させてください)。書くぞ〜!出すぞ〜!!!

2023年が皆様にとって素敵な年になりますように。もちろん私にとっても!